前に触れたと思うが、今年に入ってゴルフを始めた。以降父親と愉快な仲間たち(70歳トリオ)と2回ラウンドに行ったり、9ホールのお手軽ゴルフを3回やった。一人、練習場にも通ったりと、はっきりいって、趣味といって差し支えないレベルである。スコアの方は趣味と言って差し支えるレベルであるが、恰好とマナーに関してはYoutubeを擦り切れるくらい観て勉強しているので形から入る典型的な初心者である。
一応人様に迷惑をかけないレベルで回れるとショートコース一緒にまわった会社の人にお墨付きをもらって、7月ゴルフのラウンドが決まった。平日に有給を使い、会社の人とまわる。おさらいになるが、ゴルフは4人で回るスポーツである。3人の自分以外の人間、他人とまわるないといけない。人数合わせでpepper君やASIMOなどのロボットを入れることはできない。ファミリーレストランにいるロボットにいたっては料理を運ぶことができるだけだ、手もない。
7月にラウンドするメンバーはゴルフ歴も年齢も先輩、古い付き合いなのでそんな違和感はなかったのだが、全員役職者だった。役職者っていうか役員。私の会社は比較的若い会社なので年齢的には40の私も平均年齢より少し上になる。15年以上前に入社したころは最年少だったのだが、平均年齢も20代だった。一緒に仕事していた人がいまやぼこぼこ役員になっている世界線である。
その事実に気づいたのは、最近入社した同僚に「今度ゴルフ誰と行くんですか?」と聞かれて名前を出したときだった。返ってきたリアクションは「え、役員とですか?」というやや引いた目。語感だけだと、役員と余暇を過ごす、一般社員。これは釣りバカ日誌の浜ちゃんではないだろうか。浜ちゃんは素性も知らずに社長(スーさん)と仲良くなったケースだけど、私の場合は、仕事帰りに飲むなどしていた先輩が、気が付いていたら役員になっていたケースである。圧倒的置いてきぼり感。10年前一緒にパチンコ行ってた先輩が今や個室の役員室で働いてる。結婚式に呼びあったあの人も、会社を代表して登壇したりしてる。会社の成長に合わせてステージを駆け上がっていった人と、一切動かずその場に居続けた結果、相対的にどんどん下がっていく不思議な立ち位置の私。
止まってるはずなのに、なぜか下がっている。時間とは残酷である。こりゃ参ったね。
とはいえ、彼らとは長い付き合い。立場が変わっても、人としての距離は変わっていない(はず)。だからこそ、私はあえて昔のままでいたい。
ごちそうになったり、お古の洋服をもらったり、相変わらずの舎弟ポジションでお付き合いしたいと思っている。
周囲の社員からは「うらやましい」のか「なんかすごい距離感だな…」なのか、判断つかない視線を浴びるかもしれないが、それも含めて俺のスタイル。
ラウンドではゴルフ用品一式手に入れられないか考えている。